2025年10月23日、静岡県で胸が張り裂けるような事件が報じられました。
37歳の母親が、5歳の娘の遺体を自宅の冷凍庫に遺棄したとして逮捕されたのです。
発覚のきっかけは、母親の車が脱輪して動けなくなったこと。
駆けつけた警察官に「娘が行方不明」と話したことから、事件が明るみに出ました。
遺体には目立った外傷がなく、詳しい経緯はまだ調査中です。
しかし、娘を亡くしたという悲しい現実の裏には、家庭の孤立や子育ての限界が見え隠れします。
「頑張りすぎる母親」が抱える静かなSOS
子どもを育てるというのは、本当に大変なこと。
周りから見れば「しっかりしたお母さん」でも、
内側では「どうしてもうまくいかない」「誰にも頼れない」と苦しんでいる人がいます。
「親だから」「母だから」と、誰にも弱音を吐けないまま限界を超えてしまう──
そんな家庭を、これまでにもたくさん見てきました。
事件の背景にあるのは、“冷たさ”ではなく、
「助けを求めてもいい」と言える環境の少なさなのかもしれません。
静岡県・市の子育て支援情報（困ったときに頼れる場所）
こうした悲しいニュースを防ぐためには、
“頼れる場所”を知っておくことが何より大切です。
静岡県内には、行政やNPOによる子育て支援・相談窓口が複数あります。
🔹 静岡県 子育て支援ポータルサイト
👉 https://www.pref.shizuoka.jp/kosodate/
妊娠・出産・育児・家庭の悩みなどをワンストップで検索できます。
🔹 静岡市 子育て支援ポータル「しずおか子育てナビ」
👉 https://kosodate.pref.shizuoka.jp/
地域の子育て広場、一時保育、家庭相談窓口などを掲載。
🔹 子育て世代包括支援センター
各市町に設置されている、親子の相談窓口。
育児や家族の悩み、家庭内のトラブルなども匿名で相談可能です。
🔹 児童相談所全国共通ダイヤル「189」
虐待・育児放棄・家庭内暴力に関する相談は24時間対応。
匿名でも通報・相談ができます。
「ニュースの向こう側」を見つめる視点を
事件の報道を見て、「なんてひどい」と感じるのは自然なことです。
けれど、その一言で終わらせてしまっては、何も変わりません。
誰かの小さな異変に気づいたとき、
「大丈夫？」と声をかける勇気。
それだけで、救われる命があるのかもしれません。
「家庭の孤立」を防ぐには、地域のつながりが鍵
最近では、地域の子育てサークルや親子カフェ、オンラインの子育てコミュニティも増えています。
行政の支援だけでなく、近所・職場・SNSなど小さなつながりが、
“孤独な子育て”を支える力になる時代です。
子どもを育てるのは、家庭だけではありません。
社会全体で子どもを見守る──
そんな意識を少しずつ広げていけたら、同じような悲劇は減っていくはずです。
「助けて」と言える社会を目指して
今回の静岡の事件は、ひとつの家庭の問題に見えて、
実は社会全体が抱える課題を映し出しています。
子育てに限界を感じたとき、
「誰かに頼ることは悪いことじゃない」
そう言える社会であってほしい。
そして、私たち一人ひとりが、
その“声”に気づけるような優しさを持ちたいと強く思います。
