フラクトオリゴ糖は、プレバイオティクスの一種であり、腸内細菌叢の健康に良い影響を与えることが知られています。
一方で花粉症は、免疫系の過剰な反応によって引き起こされるアレルギー疾患です。
しかし最近の研究によりフラクトオリゴ糖が花粉症にも良い影響を与えることが示されているのでご紹介します。
目次
アレルギー反応を抑制！
フラクトオリゴ糖は小腸に到達すると消化酵素によって分解されずに大腸に届きます。
そこで腸内細菌叢の中の善玉菌がフラクトオリゴ糖を発酵し、短鎖脂肪酸（SCFA）を生成します。
SCFAは腸管上皮細胞を栄養分として利用し、免疫系の調節に重要な役割を果たします。
特に腸管上皮細胞から分泌されるTGF-βと呼ばれる免疫調節物質の生成を促進し、アレルギー反応を抑制することが知られています。
花粉症の症状を軽減することができる可能性がある
フラクトオリゴ糖は腸内細菌叢を多様化させることによって免疫系のバランスを整える効果もあります。
研究によると花粉症患者の腸内細菌叢は、健常者に比べて特定の菌叢が少なくなっていることが示されています。
しかしフラクトオリゴ糖を摂取することによって、腸内細菌叢が多様化し、花粉症の症状を軽減することができる可能性があります。
炎症も軽減してくれる
さらにフラクトオリゴ糖は炎症を抑制する作用もあります。
炎症は花粉症の症状を引き起こす主要な原因の一つです。
フラクトオリゴ糖は炎症性サイトカインの生成を抑制し、炎症を抑制することがわかっています。
